お知らせ
ハーネスの試作対応で確認するべきこととは
ハーネスの試作対応を行う際には、量産に向けた品質・コスト・納期のバランスを意識しながら行うことが大切です。
まず最初に確認すべきことは、仕様書や回路図が最新で正確なものであるかどうかです。
設計変更があった場合には、古い情報に基づいて試作してしまうリスクがあるため、関係者間で情報を共有し、使用する図面やデータが最新の状態にしておく必要があります。
次に、使用する部材の確認も重要です。コネクタや端子、ワイヤーの型番・サイズ・色・数量に誤りがないか、手配可能かどうかを事前に確認することで、納期の遅延や追加コストの発生を防ぐことができます。特に、試作段階では少量調達となるため在庫の有無や、リードタイムの確認を早めに行うことが求められます。また、代替部品を使用する場合には、その適合性について技術部門と十分に検討し、安全性や性能に影響がないことを確認しておく必要もあります。
作業手順では、製造現場と事前にすり合わせを行い、配線順序や圧着条件、検査方法などを明確にしておくことで、作業中の混乱や品質トラブルを防止できます。場合によっては作業指示書や工程表を用意し、誰が作業を行っても同じ品質で仕上がるようにすることが大切です。さらに、完成後の導通チェックや絶縁抵抗測定など、検査基準と方法を明確にすることで、不具合の早期発見につなげることもできます。
試作品に対するフィードバックを迅速に収集し、改善点を次工程や量産に反映させる体制も必要となるため、試作品を使用するユーザーや設計担当者からの意見を丁寧にヒアリングし、取りまとめることで、品質向上に直結する対応が可能となります。
このようにハーネスの試作は、単なる製作作業ではなく、量産化に向けた重要な検証プロセスであるという認識を持ち、関係部門との連携を密にして進めていくことがとても重要です。